津久礼の家
| 所在地 | 熊本県菊池郡 |
| 竣工年 | 2010年 |
| 規模・構造 | 木造2階建て |
| 用途 | 専用住宅(2世帯) |
| 敷地面積 | 247.95㎥ |
| 建築面積 | 73.26㎥ |
| 延床面積 | 129.28㎥ |
| 撮影 | 石井紀久 |
コンパクトな作りとしながらも広がりを感じる住空間
黒く印象的な外観とは対照的に内部には白く優しい室内が広がる二世帯住宅。
この計画はコンパクトな2階建て住宅だが2世帯住宅である。2世帯住宅とひとくちにいってもいろいろなタイプがあるが、今回の計画は親世帯部分の規模として、水回りもすべて備えた独立して生活が可能なミニマムなサイズのワンルーム空間をもとめられた。施主のお母様が子世帯に寄り添うように、しかしながら子世帯とは独立を保ちつつ同居される。
外観は黒のガルバリウム鋼板でまとめられ、デザイン的に軒を切り落としたディテールの三角屋根としてモダンにアレンジしている。道路に面した切妻には極力開口部をなくし、ワンポイントの正方形窓をレイアウトしている。
メインとなる子世帯のビングダイニングは2Fにレイアウトされている。建物の長さを生かした平面となっており、特徴的な三角屋根の形状はそのまま2階の各室をつなぐよう内部に現れている。山形の天井が2階空間全体をつないで空間を広く確保し視線の抜けを作ることで、コンパクトな住宅ながらも伸びやかな空間をつくっている。
この空間を実現するために屋根は登り梁という屋根なりの斜めの梁を架構している。その際、力学的に弱点となりがちな屋根の重量による側壁の外側への開き方向の力に対抗するために梁の下端を繋ぐ必要がある。そこで空間の広がりを損なうことなくデザイン上もアクセントとなるように、あえて引っ張り材を鉄筋材とし露出で設置している。こうすることで三角形を形成することができ構造的にも安定する。
リビングに面しては下野を生かした広いルーフテラスをもうけリビングを拡張している。そのうえで、外部階段で直接庭と行き来できるようになっている。2階にありながら地面を近くに感じることができるよう意図している。庭に面した親の個室とは、庭を通じても繋がりをもつことができる。

窓のまわりを囲むフレームが外観のアクセントとなっている。


切妻の形状にワンポイントの正方形窓をレイアウトしてモダンにアレンジしたファサード。

二世帯の境界となる玄関ホール。



建物の長さを生かした平面となっている。



ルーバーのシルエットが室内を明るく彩る。

屋根の形がそのまま室内に現れている。2階空間全体をつないで広がりをもたせている。



夜景。

