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houseNA

09Nhouse建築家、藤本荘介氏の設計した有名な住宅houseNAを見に行った。
建築はもはやオブジェのようで、ガラスとフレームの外観はとても美しい。特にフレームを組んで構成された立体のプロポーションが個人的にはとても美しいと感じた。白いオブジェのあちこちに置かれた鉢植えのグリーンは冷たくなりがちな印象に和らぎ感と華を添えている。構造的にはとても不思議だ。おそらくギリギリまで詰めたとおもわれるフレームの接合はジョイントのボルトなども一見して見受けられず、揺れそうではあるが、細部までとことん検討されつくした努力が感じられてそこは好感がもてる。

この住宅は雑誌などでよく知ってはいたが、その建物に人が生活しているイメージは全く持てず、住宅を見るというよりはアート見学にでも行く気分であった。訪れてみてまず驚いたのは、生活感がないかとおもいきや、そこにはしっかりと生活されている感があるのである。自分の立場を考えると、無遠慮な観察者となり、とたんに申し訳ない気持ちになり、通行者を装い早々に立ち去ることになった。とはいえ、住宅であることを考えると、そこに住まう人に対して、過剰な環境的負荷はないのか。簡単に言えば寒くないのか等々。。。心配でもある。同業者としてはどうやってお施主さんに納得してもらったのかとても不思議だ。表現としての建物の美しさは疑いようもないが住宅としてどうかとなると疑問が残る建物ではあった。
建物の写真は撮らなかったので、建物が気になる方はこちらのリンクを参照してください。
https://www.youtube.com/watch?v=YQa9qVdrefM
 

20 THE CONRAN SHOP

0902コンランコンランが日本にオープンしてから20周年の展示をみてきました。
とても穏やかで気分のよい空間を体験できます。
サー・テレンス・コンランの「良いデザインは人を幸せにし、時を経ても色褪せない」という言葉が重く響きます。
 

海終い

0831逗子いろいろと話題を提供した今年の逗子海岸海水浴場もあっという間に海終い。
今年は健全な海水浴場が復活してとてもよかった。
昨年までは浜でのトラブル仲裁に忙しかったライフセーバーも今年は人命救助という本来の目的に邁進できたとか。

こうして写真をとると、まだ8月なのに、すっかり空が高く感じ、秋の気配すらも感じられてくるからいい加減なものだ(笑)

 

戦後日本住宅伝説-挑発する家・内省する家

08伝説住宅埼玉県立美術館で開催されている伝説住宅展に行く。
もうタイトルだけで行く価値ありますね!まさに伝説と言える戦後日本の名作住宅が楽しめます。アトリエファイスタッフ時代に何度も訪れ泊めていただいた原邸の展示もあって、とても懐かしく感慨深い。
原先生と西沢立衛さんの対談に応募したところ、高い競争率を勝ち抜く事ができました!

 

 

以下備忘録として展覧会概要を写します。

とある建築家の集まるシンポジウムで、「昨今の建築界では現代彫刻と見紛うような建築も現れてきたが、その違いは何か」という問いに、ある建築家は「内部 があることである」と答えました。住宅に注がれる建築家の眼差しは、その内部空間をどう構成するかという点に収斂されていくといっても過言ではないでしょ う。
人間の生活の基本である「衣・食・住」の「住」、中でも戸建て住宅に焦点を当てたこの展覧会は、戦後の1950年代の建築作品から始まり、 国家的イベントである万博を経て、建築家の眼差しが強く内部に向けられた1970年代まで、16人の建築家の16作品で構成されています。今や伝説とも なった戦後日本の、挑発する、あるいは内省する建築作品の数々を、建築家のコンセプトとともに紹介することにより、建築家が「住まい」という私的な空間を どうとらえ、どう表現しようとしたかを探ります。

この展覧会がご観覧いただく皆様にとって、改めて住空間を見つめ直し、思索を深めながら、新たな視点を見出す機会になればと願っています。

 

逗子海岸

0831逗子今年の海岸は一味違う。例年の荒れた治安を取り戻すため、海岸での飲酒、音楽が全面禁止されたのだ!酒類は海の家でのみ飲むことが出来、もちこみは禁止。音楽に至っては砂浜ではもちろん海の家でも禁止だ。
何も現状を知らない部外者やメディアはこぞってやりすぎだと批判的。海の家も自由の侵害だかと裁判ざたにまでなっている。当然客足も遠のき閑散とすると予測されていてその効果と経済効果のが危ぶまれた。
しかしだ。どうしてどうして週末の海は十分賑わっている。しかも子供や女性客も多く、とても健全な雰囲気だ。やはり海は酒を飲む事や音楽を楽しむことが目的ではないのだと強く感じる。この措置。ぜひ来年も続けて欲しい。
 

荒木精之記念文化功労者

08araki熊本の郷土文化の振興に寄与された荒木精之氏の功績を記念して設けられた賞で、熊本県に居住して永年にわたって地域社会の文化振興に著しく寄与した個人におくられる賞です。
手前みそながら、今年度、私の父も表彰者に名前を連ねることができました。

模型

08模型 もう間もなく夜があけるくらいの深夜ですが、、、ようやく新しいお客様にプレゼンする模型が完成しました。RC造想定の二階建て住居です。
周囲の環境から守られたバーベキューのできる庭とそこに開いたリビングをもつ家です。前面道路からの喧噪をさけるためなるため、生活ゾーンは奥まった場所にレイアウトされています。
ゆるやかに湾曲した壁面が屋根に見えていますが、そこが吹き抜けたエントランスホールになります。
さて、1時間ほど仮眠をとってから打ち合わせに行くとしよう。寝坊しないようにしないと。。

表参道建築探訪2

0725sanna妹島和世さん設計のトーヨーキッチンの照明器具のショールーム。
コンパクトなガラスファサードの鉄骨フレームの建物がアルミエキスパンドメタルで覆われている。視線の移動により内部の透け具合が変化する。光の反射と透過の具合がとても美しい。
シンプルで王道のダブルスキンの構成だが、ガラスとエキスパンドの距離やエキスパンドの密度などが計算し尽くされている。

0725apple アップル表参道店。建築家、光井純氏の設計。
設計者は違ってもアップルの店舗に共通したミニマルでシンプル。清潔感あふれる建物だ。
高い天井のほとんどの空間にはなにもなく、贅沢な空間にリンゴのアイコンが印象的に光っている。外国の店舗などと違うのは完全なガラスのキューブではなく背面は壁であるということ。それでも、ケヤキ並木に向かって透け透けのガラスのファサードはむしろリブガラスが残念なくらいだ。

表参道建築探訪1

0725塔の家天気もよかったのでGAギャラリーから代々木~表参道方面へ散策。まず当然目に止まるのは
建築家、東孝光さん設計の塔の家
1966年竣工。地上5階、地下1階建ての建築家の自邸だ。敷地面積はったの6坪。都心で住まうことを考え抜かれた建物で、近隣の街の様相は建築時からは激変した今も存在感のある建物だ。



0725plada南青山に足をのばす。
ヘルツォーク&ド・ムーロン設計のPLADA青山ビル
2003年竣工のこの建物は今でも全然古びない。写真を撮るとCGじゃないのかというほど非現実感が漂っている。
当時、H&deMは表層のデザインで世界の建築の流れを作った建築家の一人だが、この建物はそのデザインが表層にとどまらず構造体となっているところが大きい。アイデアモデルとしてのエキスパンドで作られた検討模型がそのままリアルな建築となっている。

GA international展

0725ga滅多にお目にかかれない海外の建築家の現在進行形のプロジェクトの展覧会で、新しい建築の流れを感じることができる。また、プレゼンテーションもとても参考になる。最近の海外の若手建築家にはクールジャパンが根付いているようで、日本人から見ると浮世絵風の表現といったような、ちょっと不思議なプレゼンテーションもあり面白い。建築的にはホームアドバンテージもあるが、日本人建築家が元気で、案、プレゼンともに抜きん出ていた。なかでも石上氏の切妻屋根の連なりを分節し、変化させながら再構築し新たな造形を生む方法は新たなヴォリュームを作り出す方法論としては理解しやすく面白い。ただ、造形として面白くても建築としてよいものとできるかは別問題だが。

GAギャラリーの小さな中庭に植えられた樹木がコンクリート壁にせり出して茂っている感じが暑い気候の中、とても気持ちよい。
 

亀岡八幡宮例祭

0716お祭り昨日、今日と逗子の亀岡八幡宮のお祭りです。本祭の今日は神輿が町中を練り歩いてました。かついでいるのは逗子の商店街の人たちで、どこかでみかけたことあるんだけど誰だったかな~と悩む顔が何人もいらっしゃいました(笑)
関東に住むようになってかなり長い事になりますが、どこの町でも規模の大小はあれ、地元に根付いたお祭りが必ずあって神輿がでます。私の地元の熊本には商店街が少なかったのか、そういった風習がほとんどなかったので最初とても新鮮でした。
いつか私も神輿を担いでみたいですね。

ひまわり

0709ひまわりお祝いの花束からのお裾分けでひまわりをいただきました。
高級な花束だったようで、ちょっと変わったひまわりの花束でした。写真には3種類のひまわりが写っています。
ネットで調べてみると、ひとくちにひまわりといってもいろいろな種類があるんですね。
画像を比較しただけなので確証はありませんが、奥のふたつは一般的なひまわりで、手前下がゴッホ、手前上がゴーギャンのように見えます。
実はこの写真には写ってませんがほかにもモネというレモンイエローのひまわりもありました。そう。ひまわりの名前って画家の名前がつけられたものがあって、それでコーディネートされたんです!お洒落~。
 

現場

0707新大江 住宅の現場が仕上げの工程に入りました。ここまでくると建物の感じは見えてきて光の具合などが確認できます。この現場は周囲に住宅が密集し、かつ南側の前面道路側も庭を確保できるほど敷地は広くなく、プライバシーの問題があって開く事が難しいという条件がありました。そこで、中庭形式を採用。中庭側は全面がサッシとなり光や風を取り込みます。その上で南側の壁面の下部には地窓を、上部にはハイサイドライトをあけてプライバシーに配慮しながら風の抜けを計画していますデザインポイントとして構造体である柱や梁をわざと少しだけ化粧で露出させています。

建方工事

0614小山木造住宅の現場です。梅雨の晴間の日に建方。
今回は垂木を化粧で見せてます。いろいろと悩んだのですが、化粧垂木の上に張る野地板を化粧で見せる方法だと二重に垂木が必要になりどうしても屋根が分厚くなってしまいます。そこで今回は化粧垂木の中間に仕上げ材を張り込み、野地板との間に断熱材を充填する方式を採用しました。
天井の垂木はそのまま外部縁側まで延長されています。軒の深い縁側空間を構成すると同時に外部空間と内部空間をつなぎます。

熊本城夕景

0606熊本城熊本鶴屋の屋上ビアガーデンから見ています。
今夜は毎年開催されている高校の同窓会。懐かしい同級生と野外で飲むビールが心地よい。

シーカヤック_vol7

0601カヤック7 お世話になっている工務店の方に誘われて、久しぶりに海に出ました。夏の気配の海は気持ちよかった~。今回はいつも一緒に海に出てる友人が都合があわず2人だけの参加となりました。一人技術レベルが劣るため、かなりハードな漕ぎになりましたが心地よい疲労感!
写真はいつも海に出る時にはお世話になっている、
葉山のカトーカヌーイング:http://www.katocanoe.com/ の加藤さんです。

前川建築2

 05前川京急線日ノ出町駅からほど近いところにある市立図書館。とても大きな図書館です。
六角形をモチーフとしたデザインと建物を貫く大階段のピロティが特徴です。

ニブロールの練習のため、このピロティ通り抜けて坂の上スタジオに通った日々が懐かしいです。

05前川2

小国建築探訪3

0429小国3 末廣香織+NKSアーキテクツ設計の小国町立北里小学校屋内運動場
2003年竣工と比較的新しい建物で既存小学校の体育館の増築である。
敷地の段差を利用して半分埋め込んだような体育館と、それをとりまく回廊上のギャラリーで構成されている。回廊のゆるやかな傾斜と外壁のステンレス板菱葺きが印象的だ。

0429小国2内部空間
壁天井全面が地元小国杉の縦格子で覆われている。トップライト直径と同じダクト状の部材で光を取り入れる方角を限定しているアイデアは面白い。
しかし、縦格子材の隙間から見える天井裏や壁裏の見え方がいまひとつ美しくない。光が効果的に透過しているわけでもなく、ただ、裏が透けて見える感じがして少々乱雑に感じる。さらに、斜材などの見え方が設計的に処理されきれておらず、破綻しているように見えて、結果、新築なのにリフォームにも見えてしまう。少々残念。。

小国建築探訪2

0429西里1故木島安史氏設計の宮里小学校
バイパス道から入り奥深い山の中を縫うようにつづく細道をいくと
学校は突然現れた。
特徴的なドーム型のホールを中心に切り妻の校舎が広がっている。
もう廃校となって久しく中には入れない。最低限メンテナンスはしてあるようだが、雑草が伸び放題の校庭や荒れかけた校舎は可愛らしいというよりは一種の凄みを感じる。
川沿いの谷の地形はどことなく愛媛県の大瀬と似ていて、まとわりつくような湿気があたりに充満。廃校の雰囲気をより一層怪しいものとしている。
なんとか再生を希望するが、あたりの閑散とした過疎の具合はそんなセンチメンタリズムではとても太刀打ちできそうもなく、妻有のような行政を巻き込んだ大掛かりな仕掛けとエネルギーが必要そうだ。

0429西里2閉ざされたガラスにへばりついて内部を伺う。放射状にひろがった校舎の中央に位置するドームの足下が少しだけ見えたが、そのホールの豊かな空間はとても魅力的に見える。

小国建築探訪1

0621小国 葉祥栄氏設計の木造建築群を訪れた。
ゆうステーション 1985年竣工
まだ私が建築を志しはじめた頃に一世風靡した木造トラス構造の作品群。その中で最も代表的な建物です。町の中心部にあるバスステーションの建物で小国を訪れた観光客が集うターミナルともなっています。
新しい仕事のお施主さんが小国町に在住の方で久しぶりに小国町を頻繁に訪れる機会に恵まれています。
ゆうステーションは今ではガラスで覆われた逆円錐形の特異な形状も町のアイコンとしてとて馴染んでいて、人で賑わっていました。

0429小国1
内部はトラスが現わになった仕切りも最小限のほぼひとつの空間となっている。こういう公共施設にありがちな不必要に贅沢な感じがなく、質素でコンパクト、しかしながら狭さを感じるようなことはない、その絶妙なスケール感がとても気持ち良い。
地元の小国杉の間伐材による木造立体トラス構造が特徴で、連結の形状自体はシンプルなボールジョイントだが、木材と金物という異なる素材をボルトと接着剤併用で連結して作られている。今で言うところのハイブリッドです(笑)実験を重ね強度を確めて認定を取得するという複雑な手順をふんで実現したと聞いています。

0830小国林業総合センター
これも氏の設計によるもので木造立体トラスで構成された水平の屋根が長くかかっている。ピンジョイントの柱で支えられ深い軒下空間を生み出しており、外部と内部の中間ゾーンとなっています。
他にも木造トラスの小国ドームという建物があるのでまた機会を作って訪れてみようと思います。

一級建築士事務所 ヒマラヤ

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